虜ノ焔 ～淫欲の炎に満ちた地下闘技場～

綾城涼音は、私立命凛学園に通う2年生。 父親の大和は道場を営んでおり、涼音も幼い頃から父に武道を習っている。 かなりの実力者で、格闘家としての将来を期待する声もあるのだが、涼音にそのつもりは無かった。 と言うのも、道場の教えは敵を倒すためのものではないため、勝ち負けを前提とした試合は道から外れるものだから。 将来の夢はまだぼんやりとしているけれど、友人の紫桃晶奈や日元蘭と共に有意義な学園生活を送る涼音。 そんなある日、涼音達の通う学園に2人の転校生がやってくる。 それは大裏美桜理・美百合という姉妹で、小さい頃は涼音の近所に棲んでいた幼なじみだった。 当時2人は綾城道場に通っていて涼音とも仲が良かったのだが、親の都合で引っ越してから連絡がつかなくなっていた。 涼音と美百合は久しぶりの再会を喜びあうのだが美桜理の態度はそっけなく、あからさまに距離を置こうとしているのが感じられた。 その様子に違和感を抱いた涼音は美桜理の事を探りはじめる。 そうして美桜理の動向を調べていた涼音は「ブラックアウト」という怪しげな地下格闘イベントにたどりつく。 そのイベントで、美桜理が不当な扱いをされていると知った涼音は、 美桜理を救うためイベント主催者・生亀豪男に直談判をする。 すると、豪男は涼音に交換条件を持ちかけてくる。 それは「美桜理の代わりに涼音が試合に出る」という提案だった。 勝負のために試合へ出場するのは道場の理念とは外れているものの、美桜理のために涼音はその提案を受け入れる。 そうして地下格闘技のリングへ上がる事になった涼音だが、この時はまだ気付いていなかった。 リング上で待っているのは気高い戦士ではなく、淫欲に溢れたケダモノたちと言うことに──。