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神宮学園で巻き起こっていた” 冥刻” という名の異常現象。 ――” 冥刻” に侵された人間は理性のたがが外れ、肉欲に支配されてしまう。 その説明に付け加えられた「その衝動に逆らって耐え続けようとすると、死に至ります」 という言葉を「浅田 真」はにわかに信じることができなかった。 しかし、すぐさまそれを現実として見せつけられることとなり、 『学園の者を救うために呼び出された』という役目を再認識するのだった。 そんな浅田をあざ笑うかのように事態は思っているよりも深刻なことになっていた。 何とか” 冥刻” による最悪な結末を迎えていないと安心していたある日のこと、 学園住まいなため暫く出ることのなかった街へと向かうことになった。 そこで見た光景は冥刻によって理性のない人間が蔓延る世界だった。 「どうして学園の外にまで冥刻が」「自分のやってきたことの意味は何だったんだ」 その疑問に押しつぶされそうになる浅田だったが、状況はさらに浅田を振り回す。 女学園を舞台にした錯綜する意思の果てに、ついに” 冥刻” の物語は完結する。



